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「~たり、したり」の正しい使い方・用法|間違えやすい文法や言い換え表現を徹底解説【例文付き】

間違えやすい用法の一つ「たり~たり」「したり」といった並列・並立助詞。

「たり」は、対等な関係のものごと同士をつなぐ意味合いで使用されており、1度使うのであれば2度は反復して使うのが正しいとされています。

本記事では「たり」「したり」の文法、正しい使い方や例文を踏まえた言い換え表現などをご紹介します。

何気なく使っているけど合っているのかな?と思っている方や「たり」の言い換え表現を知りたいという方は参考にしてみてくださいね。

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目次

「たり〜たり」とは?

「たり~たり」は、二つ以上の動詞・名詞といったあらゆるものごとを対等につなぐ役割の並列・並立助詞です。

例えば

例文 

今日のお昼は、本を読んだり、絵を描いたりしました。 

上記の例文のように、「読む」「絵を描く」というような二つの言葉を序列して使う場合、「たり」は基本的に2個セットで使うものだと覚えておきましょう。

また「たり」「したり」は口語・話し言葉なので、敬語表現等を必要とする会社の書類や論文、履歴書といったフォーマルなシーンでは使用を控えるのがベストです。

「たり〜たり」の正しい使い方

ここでは「たり~たり」の正しい使い方について例文を踏まえながら解説していきます。

「たり〜たり」と並べて使う

「たり」「したり」は、基本的に同程度の言葉や動作に対して、2個以上並べて使うのが正しい文法・用法といわれています。

例文

・「食べたり、飲んだり」

・「笑ったり、泣いたり」

・「起きたり、寝たり」

・「資料を読んだり、書類を書いたり」

並列する動詞や名詞は、同じカテゴリや同じ温度感の単語を並べるのが一般的です。

「たり」単体で使ってもOK

「たり」は一文の中で1個使うのであれば2個以上使うことが望ましいですが、単体で使用することもできます。

使い方としては、いくつかある選択肢の中から一つのみを例に出し、説明するときです。

例文

・問題を解いていてわからないときは、電子辞書で調べたりします。

・来週は友達と休みに、水族館に行ったりします。

上記の例文を参考にすると、電子辞書や水族館以外にも具体例の選択肢はありますが、あえて省略したいときに、「たり」単体で使います。

単体で使うことで、文章の長さを短くできたり、すっきりとした印象に仕上げたりといったことが可能となります。

「たり」を3個以上使ってもOK

「たり」は、基本的に並列する動詞や名詞といった言葉1つにつき1個使うので、動作や単語が3つ以上あるのであれば、3個以上使うのもOKです。

例文

・彼女は笑ったり、泣いたり、怒ったり、忙しいです。

厳密に何回までしか「たり」を使ってはいけない、という決まりはありません。

とはいえ、「たり」の使用回数が増えることで、文章自体も長くなってしまうため、読みづらくなる可能性も。

そんなときはできるだけ別の表現に言い換えたり、「たり」の使用回数を減らしてみたりすると良いでしょう。

「たり〜たり」の間違った使い方

「たり~たり」の間違った使い方は、並列していない言葉同士を繋げてしまう場合です。

良くない例文

・「音楽を聴いたり、市役所に行ったり」

・「フルーツを食べたり、図書館で本を読んだり」

このように、音楽を聴くことと市役所に行くことは並列とは言い難く、フルーツを食べることと図書館で本を読むことも並列とは言い難いです。

脈絡のない動作同士を「たり」で繋げてしまうと不自然なので注意が必要。

そのため、「たり」を使用するときはできるだけ同等・並列のグループでつなげるようにしましょう。

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「たり」を言い換えるには?

ここでは「たり」を言い換えるときに知っておきたいポイントをいくつか紹介します。

名詞を使う

「たり」を言い換える方法の一つとして、「たり」に付属している動詞を名詞に変える方法があります。

例文

(変更前)今日は仕事をしたり、読書をしたりして過ごしました。

(変更後)今日は仕事と読書をして過ごしました。

このように動詞としてつないでいる単語を、名詞に変換することで、「たり」を省略した言い回しができます。

文章そのものも短くなるので、「たり」を多用して文章が長くなってしまったときにおすすめです。

並列の動作をひとまとめにする

「たり」の言い換えとして、並列する動作をひとまとめにし、省略するのも言い換えの一つです。

例文

(変更前)今日は食べたり、飲んだりして過ごしています。

(変更後)今日は飲食して過ごしています。

言い方によっては、少々固い印象に感じてしまう場合もあります。

また動作をひとまとめに言い換えできる単語も限られているので、使うシーンを選ぶかもしれません。

「~や」「~など」に言い換える

「たり」は、「~や」「~など」「~こと」などに言い換えられます。

例文

(変更前)私は音楽室で楽器を演奏したり、楽譜を読んだりして過ごしていました。

(変更後)私は音楽室で楽器を演奏することや楽譜を読むなどして過ごしていました。

上記のように「~や」「~など」を「たり」の部分に入れ替えることで、言い回しを変えることができるのです。

文章自体は短くなりにくいものの、表現の幅が広がる言い換えとして覚えておくと良いでしょう。

「~もあれば」「~もある」に言い換える

「たり」や「したり」の言い換えとして「~もあれば」「~もある」に変えることもできます。

例文

(変更前)そんな気がしたり、しなかったりする。

(変更後)そんなこともあれば、そうではないこともある。

こちらの場合、完全に「たり」を「~もあれば」に置き換えるだけなので、直観的に言い換えることができます。

迷ったときは「~もあれば」に置き換えてみましょう。

文章を区切って分割する

「たり」は、文章そのものを区切って分割にすることで言い換えられます。

例文

(変更前)今日の夜は友達とご飯を食べたり、お酒を飲んだり、遊んだりする予定です。

(変更後)今日の夜は友達とご飯を食べたり、お酒を飲んだりします。遊ぶ予定もあります。

とくに「たり」が3個以上になっている場合、文章を区切って分割する方が読みやすいです。

「たり」を使うときに注意する点

「たり」を使うときの注意点は、「たり」以外に曖昧な言葉、余計な単語は使わないようにすることです。

さまざまな選択肢を並列させる「たり」のほかに、「など」といった曖昧な意味合いを示す単語をさらに入れてしまうと、具体的に示したい事柄が分かりにくくなってしまいます。

「たり」を使うのであれば、余計な単語は入れず、できるだけシンプルかつ明瞭にすることを心がけましょう。

文末表現とは?

文末表現は、文章を表現するうえで、読み手を飽きさせないためにも重要なポイントです。同じ文末を繰り返すのではなく、程よくちりばめるテクニックが必要です。

こちらの記事では、文末表現する種類や表現方法をご紹介していますので、あわせてご覧ください。

関連記事:文末表現とは何か?その種類と表現方法、文章への活用方法を徹底解説!

頻出する「たり」を正しく覚えて損はない

今回は日常生活でもよく使用する並列助詞「たり」の正しい使い方や言い換えなどをご紹介してきました。

何気なく使っている単語ですが、実は間違っていたなんてこともあったのではないでしょうか。

「たり」は一文に2個以上入れて使うのが一般的で、例を挙げるためであるなら1個での使い方も許容されています。

動詞や名詞、並列している言葉同士の関係性なども見て、「たり」を正しく使ってくださいね。

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監修者 中野巧

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