コピーライティングのスキルを上げる写経とは?格段に上達する方法を詳しく解説
「コピーライティングに有効な写経とは?」
「コピーライティングを上達させるための練習方法は?」
Web媒体の普及により、私たちにとってさらに身近になったライティング。
読み手にとって読みやすい文章を書くためには、文章の書き方や構成について適切な知識を身につけ、読みやすい文章を書くためのコツを掴む必要があります。
説得力の高いコピーライティングを書くためには、写経でのアウトプットがおすすめですが、そもそも写経とはどのようにすればよいのでしょうか。
本記事では、写経とは何か、写経をするうえで意識すべきポイントなどを紹介します。
目次
そもそも写経(しゃきょう)とは
写経とは、本来「経文を書写すること」を指します。
もともとは経典を広めるために行われ、のちに功徳ある行為として供養や祈願を目的に行われるようになりました。
しかし、Webライティングでいわれる写経はそれとは違います。
多くは「経文以外を含む文章全般の書写」を指し、とくにコピーライティングをはじめとした短く人心に刺さる文章の書写を指すことが多いです。
▼そもそもコピーライティングとは?という方は下の記事をご覧ください。
コピーライティングの写経を始める前の注意点
俗にいわれる「写経」が何かわかったところで、ここからは実際にコピーライティングの写経を始める前に注意すべき点を解説します。
ここで紹介するのは以下の2点です。
- 「書き写すこと」が写経の本質ではない
- 写経は書いていないことも書いていい
どちらも見落としがちな観点のため、それぞれ確認していきましょう。
「書き写すこと」が写経の本質ではない
まず注意しなければならないのは「書き写すこと」が写経の本質ではないということです。
たしかに写経は、行為だけ見れば「書き写すこと」ですが、その本質は「考えること」にあります。
ただ書き写すだけでなく、言葉や文章の並び、単語の選び方、音、与える印象、句読点の位置や記号にさえも注意を払って、その意図を考えましょう。
写経しながら、ユーザーのニーズが理解できたり、読者目線になれたり、新たな発見が見つかったりするはずです。
写経は書いていないことも書いていい
次に覚えておきたい注意点は、写経は書いていないことも書いていいということです。
写経は書写であるため、正確に書き写し、書き写した文章の周りには一切何も書くべきではないと誤解している人も一定数います。
しかし、写経はあくまでスキルアップの一手段。
先述した言葉や文章の並び、単語の選び方、音、与える印象、句読点の位置や記号などから、自分が気づいた点も一緒に書き出してみるとよいでしょう。
とくに、文章が与える印象は主観でも構わないため、もっとも書きやすいかと思います。
コピーライティングが上達する写経のやり方
コピーライティングの写経を始める前の注意点がわかったところで、ここからはコピーライティングが上達する写経のやり方を解説していきます。
具体的には以下の3点を意識してみてください。
- ターゲットの気持ちの変化を考えて構成や流れを分析
- なぜこの書き方をしたのか考察する
- いいと感じたポイントを洗い出しなぜいいと感じたか理由を考察する
それぞれ解説していきます。
ターゲットの気持ちの変化を考えて構成や流れを分析
まずは「ターゲットの気持ちの変化を考えて構成や流れを分析すること」です。
先ほど話したとおり、写経の本質は書き写すことではなく「考えること」
そして「考える」にもいくつかの種類が存在します。
「ターゲットの気持ちの変化を考えて構成や流れを分析する」とは、そのうちの1つです。
まず「構成」とは何でしょうか。
辞書を引くと「いくつかの要素を組み立てて一つのまとまりあるものにすること。また,その組み立て。」とあります(三省堂『大辞林』より)。
つまり、要素がいくつか存在するわけです。
そして、文章構成における構成は、その要素の順番がある程度理想的な型として決まっています。
いわば、文章構成はひとつの「流れ」であるわけです。
ともすれば「ターゲットの気持ちの変化を考えて構成や流れを分析すること」の「気持ちの変化」が何を意味するかは明確でしょう。
コピーライティングを頭からゆっくり丁寧に書き写していく過程で、その文章の流れとともに顧客の心はどう移ろっていくのか。
そして、移ろいゆく心の理由は文章構成のどこにあるのか。
これらを「考えること」で、コピーライティングを写経する意義が浮き出てきます。
こちらの記事では、文章構成の基本パターンとビジネスで使える構成を各5つに、書くためのポイント4つについて解説をしています。
あわせてご覧ください。
参考記事:伝わりやすい文章構成とビジネスで使える構成各5つ・書くためのポイント4つを解説
なぜこの書き方をしたのか考察する
次に押さえておきたいポイントは「なぜこの書き方をしたのか考察すること」です。
先ほども話したとおり、写経の本質である「考えること」にはいくつかの種類が存在します。
ターゲットの気持ちの変化を考えて構成や流れを分析したあとには、もう一歩進んだ考察をしていきましょう。
それが「なぜこの書き方をしたのか」です。
「ターゲットの気持ちの変化を考えて構成や流れを分析する」では、すでにある写経の具体的な文章構成を考察し「なぜこの書き方をしたのか」では、それをより抽象化して応用の利く状態にしてみましょう。
慣れてきたら、写経したコピーライティングの型をテンプレートにして、ここから実際に自分でコピーライティングを書いてみてもいいですね。
とくにチェックすべき点
なぜこの書き方をしたのか、これはただ文章を眺めているだけでは考察にまで至りません。
いくつかの要素に分けて、その書き方になっている理由を細かく見ていくのが効果的です。
ここからは、よりチェックすべき点として以下の4つの観点のチェック方法を解説していきます。
- 単語・フレーズ
- 接続詞
- 句読点
- 文章の構成
それぞれ解説していきます。
単語・フレーズ
コピーライティングで写経する際にとくにチェックすべきポイント、はじめに紹介するのは「単語・フレーズ」です。
ここでの「単語」は、主に名詞や動詞を指すこととします。
一口に「単語・フレーズ」といっても、考察すべき側面はいくつかあります。
まずは、その単語やフレーズの砕け具合。
俗っぽいかどうか、堅苦しいかどうかなどがここに該当します。
たとえば「がっかりする」といえば俗っぽいですが「辟易する」といえば堅苦しい印象になります。
間を取るのであれば、文脈によっては「肩透かしをくらう」なども使えそうです。
またほかには、単語やフレーズの難解さも指標のひとつでしょう。
難しい単語を使えば、当然理解できる人は少なくなりますが、たとえばターゲットを専門職の人にしておけば専門用語を使っても問題ないですし、高学歴をターゲットにした商品やサービスで簡単すぎる単語を連用していると、チープで頼りない印象を与えるかもしれません。
これは、熟語か否かでも多少操作できます。
たとえば、今使った「連用する」は「続けて使う」に変えると、文章全体が簡単でわかりやすい印象へと変化します。
ほかにも単語やフレーズの表記、カタカナにするのかアルファベット表記にするのか、漢字表記かひらがな表記か、などで与える印象は大きく変わってくるでしょう。
単語は文章を構成する要素のなかでも、もっとも言葉としての「意味」が強く、それゆえに少しの変化でも大きな影響となりえます。
接続詞
次に紹介するポイントは「接続詞」です。
接続詞は単語のなかでも特殊です。
というのも、名詞(「花」「彼女」「愛しさ」など)や動詞(「踊る」「からかう」「悲しむ」など)は言葉としての意味が色濃い単語です。
というのも、それを聞いたときに具体的なイメージが湧きやすく、かつ受け取る印象が人によって若干異なります。
たとえば、同じ「春」という単語でも「暖かい・華やか・始まり」と明るい印象で受け取る人もいれば「春霞・儚い・別れ」と暗い印象を受ける人もいるかもしれません。
しかし、接続詞は違います。
「このように使う」とルールが定まっており、そこから逸脱した使い方は基本的に「間違い」となります。
たとえば、接続詞「つまり」は「A=B」の「=」が成り立っていないときには使えません。
あまり人によって捉え方が左右しない接続詞は、その性質ゆえに使えばわかりやすい文章になりますが、一方で「なくても伝わる」という場面も往々にしてあり、冗長的な文章の一因にもなります。
接続詞の量や使用する場面には十分注意してください。
句読点
軽視されがちですが、句読点も重要なポイントのひとつです。
句読点は文字ではなく記号です。
そのため、文字と文字を視覚的に区切る役割があり、読んだ際のリズムにも大きく影響します。
たとえば、ファミリーマートのキャッチコピー「あなたと、コンビに、ファミリーマート」は、リズムを整える意味でも、視覚的に3つのまとまりを見せる意味でも、読点を効果的に活用したコピーといえます。
文章の構成
最後に紹介するのは「文章の構成」です。
一文一文がよくても、当然それらの繋がりがイマイチではよい文章とはいえません。
はじめは「PASONAの法則」や「QUESTの法則」などをテンプレートに構成の流れを覚えましょう。
いいと感じたポイントを洗い出しなぜいいと感じたか理由を考察する
最後に押さえておきたいポイントは「いいと感じたポイントを洗い出しなぜいいと感じたか理由を考察する」です。
今まで紹介したポイントはインプットが主軸でしたが、ここではアウトプットの作業。
抽象化したコピーライティングの意図を、今度は自分の言葉でさらに深く分析・書き出しを行いましょう。
写経以外にコピーライティングを上達させるための練習方法
ここまで、コピーライティングの練習としての写経について深く解説してきましたが、当然写経以外の練習方法も存在します。
そこで、ここからはコピーライティングを上達させるための写経以外の練習方法も軽く紹介していきます。
主にはインプットとアウトプットに分かれますが、まずはアウトプットとして代表的なものを紹介しましょう。
- ブログ
- ランディングページ/セールスレター
- note
次に、インプット時に注意深く確認したい点についてもここで軽く紹介してしまいます。
質の高いコピーライティングは、主に以下の3つが共通点として存在します。
よければ確認してみてください。
- リズムの良さ
- 商品の独自の視点
- 興味をひく言葉使い
より具体的なインプットの方法について知りたい、アウトプット方法の効果的な方法を知りたいという方は以下のページからご覧ください。
「コピーライティング上達のための練習方法を詳しく解説!」
コピーライティングの練習に写経という選択肢を
コピーライティングスキルは、ライティングスキルのなかでも人の心に作用します。
文章を上手く書けるようになるだけでなく、ビジネスの場面においても多くのメリットが得られるでしょう。
コピーライティングスキルを上達させるにはやはりアウトプットが重要で、なかでも写経はおすすめです。
実際に行う際は、「単語・フレーズ」「接続詞」「句読点」「文章の構成」にまで意識を伸ばしてみましょう。
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